家を建てようとしている方にとっては、外壁を覆う「サイディング」も気になるところでしょう。現在の主流は窯業サイディングと金属サイディングですが、樹脂サイディングに興味をもたれたり、樹脂サイディングを勧められたりした方もいらっしゃると思います。
樹脂サイディングの実物を見たことがある方は、薄くて、軽くて、ペラペラであることに驚いたのではないでしょうか。「こんなに薄くて軽い素材で我が家を守れるのだろうか?」と不安になったかもしれません。しかし実際には、メンテナンスの手間が少なくてじょうぶな、優れた素材なのです。
この記事では、樹脂サイディングのメリットなどを説明します。樹脂サイディングの知識を深めたい方、不安を感じている方はぜひお読みください。
樹脂サイディング(ゼオンサイディング®)に対する不安とは?
お施主様が感じる樹脂サイディングへの不安は、以下のようなものが多いのではないでしょうか。
- 薄くてペラペラ。すぐに割れたり壊れたりしないだろうか?
- 軽すぎて、強風で剝がれたり飛ばされたりしないだろうか?
例えば、よくある金属サイディングの厚さは、15mm前後あり、いかにも家を守ってくれそうな重厚感がありますが、ゼオン化成が提供する樹脂サイディング製品の厚さは、なんと1.1~1.3mmにとどまります。「これで外壁を守れる」と言われても、すぐには信じてもらえないかもしれません。加えて、軽さを気にする方もいるのではないでしょうか?
そこで次のような表で比較してみました。
サイディングの種類 | 1平方メートル当たりの重量 |
樹脂サイディング 「ゼオンサイディング®ロイヤルよこ張り」 | 2.2kg |
樹脂サイディング 「ゼオンサイディング®ロイヤルたて張りSタイプ」 | 2.1kg |
金属サイディング | 約3.5kg~6kg |
窯業サイディング | 約14kg~19kg |
これを見ても、樹脂サイディングの軽さは際立っています。では、薄くて軽いことでどのようなメリットがあるのでしょうか?
樹脂サイディング(ゼオンサイディング®)の薄くて軽いメリット
樹脂サイディングが薄くて軽いことで心配になる方もいらっしゃいますが、どうぞご安心ください。薄くて軽いことは不安材料ではなく、まったく反対で安心材料なのです。
建物への負担を軽減できる
樹脂サイディングは、1平方メートル当たり2kg~3kg と軽いことが特徴です。ゼオンサイディング®各製品の1平方メートル当たりの重さを、以下にまとめました。
- ロイヤルたて張りSタイプ:1kg
- ロイヤルよこ張り:2kg
- ニューカラースケープ:2kg
- グレイン:7kg
いずれも金属サイディングの半分程度の軽さで、窯業サイディングと比べると1/5~1/10近くの軽さです。サイディング材の大幅な軽量化を実現できるでしょう。
重い外壁材は、柱や基礎に負担をかけることになります。サイディング材を軽量化できれば建物への負担を軽減でき、地震の際にも建物に被害が及びにくくなります。
損傷が生じた場合でも、部分的な交換で対応可能
樹脂サイディングは、オープンジョイント工法という重ね貼りです。そのため、もし一部に損傷が生じた場合でも、その場所だけ交換すれば済みます。 壁全体の交換やその場所を切り取り加工することなく、製品1枚を新しいものと交換できるため、万が一の際にもコストを抑えられます。
衝撃にも優れた耐久性がある
樹脂サイディングは、薄くて、何かがぶつかると簡単に割れてしまいそうに見えます。しかし実際はへこみや割れが生じにくい、丈夫な素材です。これは素材自体が衝撃に対してひびが入ることのある窯業サイディングや、凹みが生じた場合、戻らないこともある金属サイディングとの大きな違いです。
ゼオンサイディングは耐衝撃性改善のためゴム成分を添加しています。ゼオン化成では23℃の温度で30cmの高さから8kgの物をぶつけても、割れなかったという実験結果を公表しています。このため、薄さを気にする必要はありません。
軽くても飛ばされにくいため安全・安心
樹脂サイディングは軽いため、強風で簡単に飛ばされてしまいそうに見えますが、実際はそんなことはありません。戸建て程度の高さであれば、風速40m/s程度の風に耐えられます。
樹脂サイディングは製品により、風への強さに違いがあります。ゼオンサイディング®は、風の強さを意識した固定部分が補強された製品が選べるのも安心です
金属の補強金具との組み合わせにより、沖縄地方で想定される風速46m/sの2倍の風が吹いても計算上は耐えることが可能です。
地震への耐性
地震が起こると、家にゆがみが生じ、壁にひびが入ることがあります。とくにコンクリートやモルタルはひび割れが起きやすく、雨漏りの原因となることがあります。樹脂サイディングは素材自体に柔軟性があるため建物とのズレが生じにくく、ヒビが入りにくいという特長があります。また、たとえ地震の衝撃で一部が破損したとしても、その部分だけ張り替えることができます。
素材自体が劣化しにくく水の侵入も防ぐため、薄くても安心
樹脂サイディングの原料には、塩化ビニル樹脂が使われています。さびることがなく素材そのものの安定性が高いことは、塩化ビニル樹脂の魅力です。以下のような厳しい環境下でも、安心して家を守ってもらえます。
- 寒冷地で凍害が心配
- 沿岸部で塩害が心配
- 火山灰の影響を受けることが心配
また樹脂サイディングには、水を弾く性質もあります。水が浸み込まないため、雨や積雪による製品からの水の浸みだしや製品の大きな傷みにつながることはありません。もしひび割れた製品から水が浸み込むと、壁の木材を腐らせる、金属を錆びさせるといったトラブルになるかもしれません。樹脂サイディングはそのようなトラブルが起きにくい製品です。
樹脂サイディング(ゼオンサイディング®)が、さらに安心な理由
樹脂サイディングが薄くて軽いことによる優れた点につきましてご理解いただけたと思いますが、安心材料はそれだけではありません。さらに安心な理由をご紹介いたします。
凍害や塩害に強く、寒冷地や塩害地域でも使える
寒冷地では、夜に水分が氷となって膨張し、日中は溶けて水に変わるという繰り返し(凍結融解)が起こります。水分が浸透しやすい素材の外壁材は、ひび割れなどの原因となりかねません。
繰り返しになりますが、樹脂サイディングははじめから水を弾くため、凍結によるひび割れの心配がありません。実際に北海道や東北といった寒さの厳しい地域でも、樹脂サイディングの製品が活躍しています。
また、塩化ビニル樹脂製ですから、さびを心配する必要がありません。海が近い家でも安心して使えるのが魅力です。
燃えにくく燃え広がりにくい素材でできている
樹脂製品は燃えやすいのではないかと心配する方もいるかもしれません。ゼオンサイディング®なら、その心配はいりません。原料の塩化ビニル樹脂は自己消火性があり、火元がなくなると燃焼が止まる性質を持っています。400℃近くにならないと火がつかないほか、燃えにくく燃え広がりにくい素材を使っているわけです。
また、不燃下地との組み合わせで防火構造の認定も取得しているため、準防火地域や22条地域など、防火に関する性能が求められる地域での使用も可能です。
塗装が不要で色落ちしにくい
ゼオンサイディング®はさまざまな色やデザインを用意しており、現地で塗装する必要がありません。サイディングを組み合わせるだけで、木目調の美しい外観に仕上げられることも大きなメリットです。
また、年数が経過しても色褪せしにくいことも特長です。ゼオン化成では変色や退色に対して、最長で30年間の保証を提供しています。但し部分変色や褪色は原則として対象外となること、傾斜補償のため年数が経過すると補償額が減少することなど、条件付きの保証であることはあらかじめご承知おきください。
樹脂サイディング(ゼオンサイディング®)は安心して使える外装材です
樹脂サイディングは薄くて軽い素材ですが、既存の外壁材に勝る性能を持っています。安心して使える素材といえるでしょう。
ゼオン化成のゼオンサイディング®は、凍害・塩害への対応、美しい色が長持ちする点でおすすめです。軽い素材で家への負担を軽減しつつ、しっかり家を守れるゼオンサイディング®をぜひご検討ください。