自宅をおしゃれなアメリカ西海岸のモダンスタイルに

装飾を控えたシンプルで直線的な外観が特徴的な、西海岸モダンスタイルの家。自然光がたっぷりと注ぎ込む大きな窓、木や天然石といったカリフォルニアらしいナチュラルな素材で構成された空間は、どこまでも続く青空のように開放的です。

今回は、西海岸のリラックスした空気感に包まれたモダンスタイルの家の魅力と、日本の住宅にそのエッセンスを取り入れる方法をご紹介します。

アメリカ西海岸モダンスタイルの家の特徴とは

西海岸モダンスタイルの家は、自然や風景に寄り添うような佇まいが魅力。ここでは、そんなカリフォルニアらしい雰囲気づくりに大切な4つ特徴を見ていきましょう。

特徴１：フラットな屋根で家の存在を最小限に

西海岸モダンスタイルの家の屋根は、アーリーアメリカンスタイルのような三角形の切妻屋根ではなく、フラットな形状（陸屋根）が一般的です。屋根の存在を主張せず、風景に家が馴染むような外観づくりをしています。自然を愛するカリフォルニアらしいアイデアが素敵ですね。

フラットな屋根には、天井を高くとれる、屋上をつくれるといった居住性を高めるメリットもあります。家庭菜園を楽しんだり子どものプール遊びをしたり、風の音を聞きながらのんびり読書したりと、人目を気にせず過ごせるプライベートな空間が手に入るのは、屋上のある暮らしの大きな魅力でしょう。

中には緩やかな片流れ屋根の家も見られます。横方向に視線を誘導し、外観をスッキリと見せる効果があります。

特徴2：装飾を控えたシンプルな外観

無駄な装飾をそぎ落とし、シンプルな四角形を組み合わせてデザインされた外観からは、西海岸の大地にどっしりと根を張ったような力強さが感じられます。

四角いボックスを積み上げたような外観。一つひとつの要素はシンプルでありながら、組み合わせ方でダイナミックに！自然の雄大さとリンクするような重厚感のある佇まいです。

特徴3：屋内と屋外の境界をつくらない

屋内で過ごしながら屋外のような雰囲気が感じられ、外で過ごしながらリビングでくつろいでいるようにリラックスできる。そんな緩やかな空気感が、西海岸モダンスタイルの家には息づいています。床から天井いっぱいまでの大きな窓、屋内外をつなぐ一続きの床や壁によって、家の中まで屋外空間を取り込むようなシームレスな一体感をつくっています。

特徴４：緑で家の外構を彩る

カリフォルニアのモダンスタイルの家には、緑の存在が欠かせません。家のどこにいても自然の存在を身近に感じられるように、芝生や植栽で緑を取り入れた住まいづくりが大切です。

自宅に西海岸モダンスタイルのテイストをプラスする3つのアイデア

西海岸モダンスタイルのようにフラットな形状の屋根は、水はけが悪くなりやすいため雨の多い日本ではあまり見かけることがありませんが、どちらの家もシンプルで装飾が少なく、直線が多く使われているところが共通しています。

ここでは、今住んでいる家にほんの少し手を加えて西海岸モダンスタイルのテイストを取り入れる3つのアイデアをご紹介します。新築を建てる際のアイデアとしても参考にしてくださいね。

１．リビングに面したテラスで外とスムーズにつなげる

２．外観や外構に自然素材を取り入れる

家の形が極めてシンプルで装飾のない家は、ともすれば単調で平凡な印象を与えてしまう場合があります。そんなときは、自然素材や植栽を取り入れて外観に温かみを添えましょう。例えば、ウッドデッキをつくったり、アプローチを石張りにしてサイドに草花を植えたり、外壁の一部にレンガや天然石を取り入れたりすると、外観に奥行きや陰影が生まれて深みが増します。ただし、パステルカラーのようにポップな色使いや、色数を増やしたデザインにすると、軽く見えてしまうため気をつけましょう。色で変化をつけたいときには、同色系のグラデーションでコーディネートすると綺麗にまとまります。

外構には、カリフォルニアで人気のあるドライガーデンをつくってサボテンを数種類植えるのもおすすめです。サボテンは成長のスピードが緩やかで、こまめな剪定や水やりが必要ないため、植物の手入れが苦手な方でも安心して育てられます。

３．外壁に樹脂サイディングを取り入れる

外壁材は、樹脂製のラップサイディングを選ぶと西海岸テイストを高めてくれます。外壁の色は、シンプルな家の形が際立つように、色の主張が少ない白やオフホワイト、もしくはシックなグレーやアースカラーでまとめましょう。日本の風景に馴染む、穏やかな印象のモダンスタイルに仕上がります。

樹脂サイディングでデザインした美しいモダンスタイルの住まいの実例

空に溶け込むような、穏やかなブルーの樹脂サイディングが美しい住まい。家族や友人とリラックスして過ごせそうな佇まいが素敵ですね。外壁にブルーやグリーンを取り入れる場合は、くすみ感のある色合いを選ぶと日本の風景にすんなりと馴染みやすく、流行にも左右されません。また、写真のようにサンルームを設けると、大きな窓から外の景色を室内に取り込めて、内と外がつながったボーダレスな空間づくりができます。