住まいの外観デザインを大きく左右する窓。洋風イメージの家にしたいなら窓サッシのデザインにこだわりましょう。今回は、アメリカンハウスと和風の家の窓はどこが違う?おしゃれな洋風の家にするコツをご紹介します。
アメリカンハウスは縦長や正方形の窓が中心
こちらは北米に建てられた家、まさに本場アメリカンハウスの施工事例です。急な屋根勾配とラップサイディングの外壁の組み合わせはまさにアメリカン!でも家そのもののフォルムは日本の家とそれほど大きく変わりません。
でも日本で見る家とはどこか雰囲気が異なります。その違いは窓にあります。日本の窓は引き違いが多く横長のデザインが中心であるのに対し、アメリカの窓は上げ下げ窓やすべり出し窓などの縦長の窓が中心です。
また日本の家の窓には雨戸の戸袋が付いていることが多く、それも和風の印象を強めている要素のひとつになっています。
窓が横長から縦長に変わるだけで、家の外観イメージは一気にアメリカンに。こちらの写真は日本の窓サッシメーカーの縦長の窓の一例です。日本にも機能とデザインに優れた洋風の家にぴったりの窓がたくさんあります。
窓を左右対称にレイアウトすると整う
ひと口にアメリカンハウスといっても、アーリーアメリカンやカリフォルニアスタイル、イギリスの伝統的なデザインを踏襲したデザインもあります。
これらのデザインで共通しているのが、左右対称と連続性です。窓のレイアウトは左右対称を基本にして、同じ形の窓を複数連続して並べたり、家全体が左右対称になるようにデザインしたり。
アメリカンハウスらしさを演出するには窓のレイアウトが重要です。左右対称のデザインには安定感があり、家全体が整ったイメージになります。また窓そのもののデザインや取り付け高さに統一感を持たせることが重要です。
何となくまとまりがないと感じたら、窓のデザインとレイアウトを見直してみるといいでしょう。
窓まわりは飾り縁(トリム・モール)などで華やかに
アメリカンハウスの窓の特徴的なデザインのひとつが、窓まわりを縁取る太い飾り枠です。このような飾り枠をトリム、もしくはモールと呼び、外観デザインを華やかに彩ってくれます。
飾り枠には、写真のようなフラットなタイプの他に、植物や王冠のようなデザインが施された装飾的なものもあります。
他にも窓に飾り格子を入れたり、円形や多角形の窓を組み合わせたり。また飾り雨戸や花台を取り付けるなど窓まわりを装飾的に美しく彩れば、まさに洋館のような雰囲気に。
アメリカンハウスでは窓は装飾品のような存在です。シンプルな窓デザインが多い日本の家との大きな違いといえるでしょう。
ドーマーで本格的なイメージに
屋根にドーマーを取り付けると、更に本格的なイメージになります。ドーマーとは屋根から突き出した小さな三角屋根のこと。ヨーロッパで古くから見られる様式で、アメリカンハウスでもおなじみのデザインです。日本では鳩小屋と呼ぶこともあります。
急こう配の屋根に取り付けられたドーマー屋根は、街並みの中でもひときわ目立つ存在になることでしょう。
装飾窓はラップサイディングと相性がいい
縦長の装飾窓と相性がいいのがラップサイディングです。ラップサイディングとは横長の板を重ねて張る外装材のこと。ラップサイディングはその立体的な構造で外壁に美しい陰影を生み出し、装飾窓をより美しく引き立ててアメリカンハウスらしさを演出してくれます。
アメリカで使われることが多いのは、樹脂製のラップサイディングです。北米では50年以上の歴史があり、アメリカでのシェアは約40%、カナダでは約60%にものぼります。
樹脂サイディングは凍害や塩害に強いので、寒い地域はもちろん、海の近くの家づくりにも向いています。カリフォルニア風サーファーズハウスをはじめ、アーリーアメリカンや北欧風までさまざまなスタイルの洋風住宅に似合います。
日本で建てられたアメリカンハウスの施工事例
こちらは日本で建てられたアメリカンハウス、北米の輸入住宅の施工事例です。アーチの窓や枠の装飾が外観を華やかに演出し、側面の小窓はシンメトリーに配置がされています。窓のデザインがいかに大切かがよく分かる事例です。
外壁は樹脂製のゼオンサイディング®をベースに、異素材を組み合わせてアクセントにしています。落ち着いたナチュラルな外壁カラーに白い枠まわりが美しく映えています。
大きく異なるアメリカと日本の窓デザイン。上手に選んでおしゃれなアメリカンハウスを目指しましょう。
下記に純和風の家を洋風にリノベーションした施工事例をご紹介しています。屋根材の違いなど和風を洋風にするコツをご紹介していますのであわせてご覧ください。
また外壁とサッシの組み合わせで悩んだら、下記でコーディネート方法をご紹介していますのでご覧になってみてください。