快適なアウトドアリビングを作る3つのポイントと、海外のおしゃれな空間事例

快適なアウトドアリビングを作る3つのポイントと、海外のおしゃれな空間事例
(写真提供/Royal Building Products)

快適なアウトドアリビングを作る3つのポイントと、海外のおしゃれな空間事例をご紹介します。心地よいスペースにするためのキーワードは、「繋ぐ」「遮る」「保つ」です。

目次

エクステリアを生活空間として活かす。
レジャーやテレワークにも

快適なアウトドアリビングを作る3つのポイントと、海外のおしゃれな空間事例
北米のアウトドアリビングの空間事例。欧米のインテリアトレンドでも、屋外を積極的に取り込んだスタイルが注目されています。
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おうち時間の増加で、エクステリアを生活空間として活かす暮らし方が注目されています。庭やベランダにウッドデッキやタイルを敷いて、その上に座り心地のいいソファや椅子、テーブルを置けば、そこはもうアウトドアリビングです。

リビングから一歩踏み出すだけで、素敵なアウトドア空間が広がっている、そんな住まいなら、家に居ながらにしてレジャーを楽しんだり、仕事の合間にリフレッシュしたり。子供たちの遊び場やテレワークスペースとしても活躍してくれるので、充実した楽しい毎日が過ごせることでしょう。

欧米のインテリアトレンドでも、室内にエクステリアの要素を積極的に取り込み、内と外の連携を強めたスタイルが注目されています。

ただしアウトドアリビングは屋外ですから、心地よく過ごせる空間にするためには工夫も必要です。それでは快適なアウトドアリビングを作る3つのポイントと、海外のおしゃれな空間事例をご紹介しましょう。

<繋ぐ>室内空間との連携方法で使い勝手が変わる

快適なアウトドアリビングを作る3つのポイントと、海外のおしゃれな空間事例
北米のアウトドアリビングの空間事例。リビングから繋がるように計画すると、ホームパーティやレジャーなどに活用しやすくなります。
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快適なアウトドアリビングを作る1つめのポイントは、室内との連携方法にあります。庭を生活空間として使う場合、どの部屋から繋がるように計画するかにより、使い勝手が変わります。

リビングと繋ぐ

リビングに接したアウトドアリビングは、レジャー空間として活用しやすく、またリビングをより広く感じさせる効果もあります。

サッシを開放すれば、内と外が一つの空間になるので、ホームパーティを楽しむのもいいですね。その際は、室内と屋外の床の高さを揃え、大開口のサッシを取り付けておくと、更に内と外との一体感が高まります。

キッチンと繋ぐ

憩いの場には食がつきものです。キッチンとアウトドアリビングを直接繋げば、休みの日に庭でブランチを食べたり、夜には星空の下でお酒を楽しんだりといったことがしやすくなります。

レストランでもテラス席は人気がある特別な場所。キッチンに接したアウトドアリビングなら、そんなテラス席をいつも独り占めする暮らしができることでしょう。

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北米のアウトドアリビングの空間事例。玄関まわりからリビングの前まで繋がったカバードポーチスタイルです。
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玄関と繋ぐ

玄関に接したアウトドアリビングは、レジャーや遊び場としてはもちろん、生活面でも大いに役立ちます。

こちらの写真は、玄関前に設置されたカバードポーチの事例です。カバードポーチとは屋根付きのデッキのことで、北米の住宅でよく見られるスタイルです。

カバードポーチは外観デザインを豪華に引き立て、家の外と中を緩やかに繋いでくれる役割があります。日よけや雨よけとして役立つのはもちろんのこと、庭のデッキと繋げば玄関から庭へアプローチできるようになるので、来客時にアウトドアリビングに直接招くといったこともできるようになります。

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北米のアウトドアリビングの空間事例。寝室から繋げてアウトドアバスを設置すればまさにリゾート!
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寝室と繋ぐ

寝室からアウトドアリビングに繋ぐアイデアもあります。朝起きたら庭に出て朝日を浴びながら体操をしたり、アウトドアバスを設置して露天風呂気分を味わったり。健康的でリゾートのような暮らしができます。

<遮る>暑さと視線を遮れば心地よい時間が過ごせる

快適なアウトドアリビングを作る3つのポイントと、海外のおしゃれな空間事例
アウトドアリビングを活用するためには、快適化のための工夫が欠かせません。こちらは北米のアウトドアリビングの空間事例。カバードポーチスタイルで屋根を取り付けて、日よけしながらシーリングファンやオーニングを設置して更なる快適化を図っています。
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快適なアウトドアリビングを作る2つめのポイントは、夏の暑さを防ぐことと、外部からの視線対策です。屋外空間ならではの問題点を知って、心地よい空間づくりをしましょう。

暑さを遮る

夏になるとウッドデッキやタイルの上が暑過ぎるという声を聞きます。その原因は夏の強い日差しが運んでくる日射熱です。直射日光が当たったデッキ面や外壁は日射熱によって蓄熱し、表面温度が50度を超えることもあります。

暑さを防ぐコツは、日射熱を運んでくる直射日光を遮って日陰を作ることにあります。シェードやオーニングの取り付け、カバードポーチなどで日よけをすれば暑さが和らぎ、快適なアウトドアリビングになります。

快適なアウトドアリビングを作る3つのポイントと、海外のおしゃれな空間事例
北米のアウトドアリビングの空間事例です。たて格子のフェンスと植栽でさりげない目隠しをして、落ち着きのある空間づくりをしています。
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視線を遮る

アウトドアリビングの悩みの中で意外に多いのが、外からの視線が気になって落ち着かないというものです。心地よい空間にするためには、視線のコントロールが欠かせません。適宜に視線を遮って、心からリラックスできるアウトドアリビングにしましょう。

まずは外からの視線を確認しましょう。気になる部分にはフェンスや植栽、既製品の目隠しなどを使ってさりげなく視線を遮りましょう。全部を覆わなくても、気になるところを部分的に覆うだけでも落ち着き感が出ます。

<保つ>メンテナンスを楽にする。ウッドデッキや外壁にも樹脂素材が活躍

快適なアウトドアリビングを作る3つのポイントと、海外のおしゃれな空間事例
北米のアウトドアリビングの空間事例。ウッドデッキも外壁も樹脂製品を使用しています。機能性とデザイン性を兼ね備えた建材です。
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快適なアウトドアリビングを作る3つめのポイントは、手間なく美しく保つことができるようにしておくことです。ウッドデッキは屋外に設置するものですから、選ぶ素材によってメンテナンスの手間が大きく変わります。

一般的な木材を使用すると、3年程度で劣化が進み、数年で腐食してしまうこともあります。せっかくアウトドアリビングを作っても、メンテナンスに手間が掛かってしまうようでは大変です。

ウッドデッキの素材には、ハードウッドと呼ばれる固く丈夫な木材や、樹脂の粉を混ぜた人工木、樹脂製品などがあります。

こちらの北米の事例は、樹脂製のウッドデッキを設置、外壁にも樹脂サイディングを使用しています。どちらもデザイン性に優れ、耐久性が高いのでメンテナンスがとても楽。手間なく美しい風合いを長く楽しめます。おしゃれに、そして合理的に暮らすアメリカならではのセレクトです。

心地よいアウトドアリビングを作る3つのポイントは、「繋ぐ」「遮る」「保つ」です。屋外空間を上手に活かして、毎日をより豊かに楽しくお過ごしくださいね。

日本でカバードポーチを作った施工例はこちらでご紹介しています。参考にしてみてください。

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著者情報

Yuu(尾間紫)のアバター Yuu(尾間紫) 一級建築士/インテリアプランナー/インテリアコーディネーター/マンションリフォームマネジャー

長年リフォーム業界の第一線で、数多くの住宅リフォームの相談、プラン設計、工事に携わってきた経験から、本当に価値あるリフォームについて皆さまにお話します。過去を繕うものではなく、未来の暮らしを創る「リライフのリフォーム」を提唱。実践的なリフォームのノウハウを、テレビや雑誌、新聞連載、講演などを通して発信中です。著書に『リフォームはこうしてやりなさい(ダイヤモンド社)』など。Webサイト「リフォームのホント・裏話」でリフォームの実践的なノウハウを公開中

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