緑色は特別な色です。華やかな個性があり、選び方次第で瑞々しく軽やかなイメージから、重厚感あるクラシックな洋館イメージ、そして和風まで、さまざまな外観デザインが作れます。今回は、緑色の外壁の家のおしゃれな演出方法と、外観デザインの事例をご紹介します。
緑色は特別な色。華やかな個性があり、色相・彩度・明度でイメージが大きく変わる
わが家ならではの個性と華やかさを演出してくれるのが緑色の外壁です。緑色は、色相(色み)、彩度(あざやかさ)、明度(あかるさ)によってイメージが大きく変わり、選び方次第で、さまざまな外観デザインが作れます。
自然の植物の緑なら、春の新芽のような黄色が混じった明るい黄緑色、くすんだ松葉の色、暗く濃い深緑色、グレイッシュな黄緑色のオリーブグリーンなどがあり、それぞれに印象が異なります。
宝石なら、煌びやかなエメラルドの色、落ち着きのある翡翠の色、淡く柔らかいオパールの色など、緑色の宝石はどれも特別な魅力を感じさせるものばかり。他にも銅の錆のように青が混じった緑青色などもあります。
多彩な魅力があふれる緑色の外壁は、わが家ならではの特別な存在感を演出してくれますので、個性を演出したい、おしゃれな外観イメージにしたいという方に向いています。
例えば、明るい黄緑色の外壁なら、瑞々しく元気のある外観デザインになり、彩度を上げればポップで可愛いイメージに、彩度を下げれば優しく落ち着いたイメージになります。
重厚感の演出をしたいなら、濃い緑がいいでしょう。深みのある緑色は、クラシックデザインの住宅をより一層美しく見せてくれます。
緑の外壁と相性がいいのは白色や木目です。洋風の外観デザインにしたいなら、装飾が施された枠やサッシと組み合わせて華やかに盛り上げましょう。
緑色には鶯色や抹茶色など和の色もあります。和風の家なら、和の色を意識するといいでしょう。上手にまとめるコツは、緑色の彩度を下げる、黄色味を強くするなど、自然の風合いイメージさせるよう意識することです。和の緑色は、黒色や木目のサッシと組み合わせることで、高級感が出ます。
注意点は、緑色は大きな面積になると、より明るく、より鮮やかに感じられやすいところです。出来上がってみたら想像よりも明るい、鮮やか過ぎるといったことが起きがちなので、外壁材の実物サンプルを確認しつつ、事例写真も参考にして選びましょう。
また緑色は存在感がある色なので、ともすれば目立ちすぎてしまうことも。品よくまとめるコツは、彩度を落とすことにあり、鮮やかさを控えめにすることで、住いの品格を感じさせる落ち着いた外観デザインになります。
緑色は平和や落ち着き、癒しを感じさせる色です。上手に取り入れて、わが家ならではの外観デザインを目指しましょう。
スモーキーな緑色の外壁で、日本の街並みに似合う華やかな外観デザインに
こちらはスモーキーな緑色の外壁の家の事例です。シャムロックという色名のラップサイディングで、クローバーの葉の色のイメージです。スモーキーカラーなら華やかな存在感がありつつも、決して派手過ぎることなく、日本の街並みに美しく溶け込んでくれます。
はっきりとした緑色の外壁なら、ひときわ目立つ洋館風の外観デザインに
こちらははっきりとした濃い緑色の外壁材が張られた家の事例です。洋館風のデザインを目指すなら、このような彩度の高い緑色もよく似合います。
ポイントは白い装飾枠です。緑色の外壁と、白色の装飾枠がお互いに引き立て合い、ひときわ目立つ華やかな外観デザインになっています。
深みのある濃緑色の外壁なら、重厚感あるクラシックな外観デザインに
深みのある濃緑色の外壁には重厚感があり、クラシックな外観デザインを作ることができます。深い濃緑色は、茶色とも相性がいいので、豪華なデザインの木製玄関ドアや雨戸飾りがよく似合います。
緑色と茶色は難しい組み合わせですが、上手にコーディネートすればおしゃれ度は抜群です。色相、明度、彩度をよく吟味し、例えば黄色が混じった緑色なら、同じく黄色系の茶色を選ぶなどの工夫で、美しくまとまりのある外観デザインにすることができます。
清涼感あるミントグリーンの外壁なら、明るくかわいい外観デザインに
こちらは明るいミントグリーンの外壁の家の事例です。爽やかで、明るくかわいい外観デザインです。装飾性の高い玄関バルコニーや開口部のデザインで、キュートな印象でありながら、高級感があり、住まいの品格を感じさせてくれます。
緑色の外壁は、個性的で存在感がある特別な色。選び方次第でさまざまな外観デザインが作れます。緑色を効果的に使うためには発色が重要になり、また美しさを長持ちさせるためには経年による退色がしにくい外壁材を選ぶことが大切です。上手に選んで、わが家ならではの外壁デザインを目指しましょう。