物件データ:愛知県 K様邸
建物種類 | 一戸建て |
新築・リフォーム | 新築 |
築年数 | 2020年新築 |
施工方法 | 在来軸組工法 |
施工費用 | ― |
工期 | 6カ月 |
採用した商品 | ロイヤルよこ張り(トラディショナル型・ホワイト) |
家づくりのご要望
K様のご希望は、白いラップサイディングのアメリカンハウス。多くの人がイメージする、カリフォルニアにあるような家でした。
K様ご夫妻は「いつか家を建てる時には、自分たちのこだわりがたくさんつまったものにしたい」と、長年雑誌やSNSなどで情報を集め、Cdesignのインスタグラムもフォローしていたそうです。そして、いよいよというタイミングで、「日本の他の施工店にはない、オリジナルテイストな家を建ててくれそうだったから」とCdesignに連絡を入れました。
もともとアメリカの暮らしやカルチャーが好きで、アメリカに滞在経験もあるCdesignの代表兼デザイナー窪野さんは、打合せで希望を聞いた上で、白のラップサイディングだけでなく、あえて白以外の色や、ゼオンサイディング®のグレインシリーズと白のよこ張りを組み合わせなど、複数のデザインを提案したと言います。
というのも、海外の人がイメージする純和風の家が実際には日本であまり見られないのと同じように、日本人が思い描くようなカリフォルニア風の家というのは、現地ではそれほど多いわけではありません。そのため、お施主様の言葉を安易に形にするだけでは、いわゆる「輸入住宅風」のデザインになってしまいかねず、結果として望んでいたものとかけ離れてしまうことも想定されたからです。
結果としてK様は当初の希望を貫きましたが、さまざまな選択肢があることを知ることで、かえって白のラップサイディングに対する自分たちのこだわりの強さを再確認でき、納得して家づくりを進めることができました。
外壁には耐久性が高く、軽量のため建物への負担が少ない樹脂サイディングを使用。当初、K様はこうしたデザインの外壁は本物の木材を使うものだと思われていたそうですが、アメリカやカナダでは多くのシェアを占めている樹脂サイディングで長期にわたってメンテナンスがほとんどいらないことを説明したところ、採用が決まりました。
施工の際にこだわった点
K様邸は東側に設けられたガレージも特徴のひとつですが、実はこのガレージに、普段は車を止めていないのだとか。主に趣味を楽しむ空間として作られました。
また、玄関前から続く広いポーチには、K様のご希望でブランコを取り付けました。アメリカから取り寄せたものでしっかりとした作りなので、子どもはもちろん、大人が座ってもびくともしません。カバードポーチは家族のくつろぎの場として、また、友達や近所の人を招く際にアウトドアリビングとしてなど、室内空間の延長のような感覚で活用できます。ちなみに、ブランコやデッキ、手すりもすべて樹脂製なので、汚れがついても落としやすく、激しく傷んだり朽ちたりすることはありません。
内装にもK様のこだわりが生かされています。例えばパウダールームは、映画『ロード・オブ・ドッグタウン』で、主人公の一人ジェイ・アダムズが、バリカンで髪を剃っていたシーンにインスパイアされ、似たようなテイストにしたいとオーダーがありました。特に壁紙の色が印象に残ったということだったため、同じような色のクロスを貼って仕上げました。『ロード・オブ・ドッグタウン』は、伝説のスケートボードチーム「Z-Boys」の実話を基にした青春映画。家の外も中もアメリカンな雰囲気に満ちているというわけです。
ガレージドアは、スムーズな開閉と音が静かなオーバースライダーを設置。まさにアメリカの雰囲気です。パウダールームには、オリジナルで製作している洗面化粧台を設置しています。ブランコはアメリカ・ロングビーチからの輸入品です。
お客様の声
Cdesignでは、時間に余裕があるお施主様には、クライアントセルフビルドでなんらかの作業に携わることを提案しています。家づくりの楽しさや完成した時の達成感を味わうことで、我が家によりいっそうの愛着を持つことができるからです。
また、家族が暮らしていくなかで、どんどん自分たちで手を加えていくのがアメリカ流。季節にごとに模様替えをするくらいの軽い気持ちで、壁やドアを塗り替えることも珍しくありません。日本人の感覚だと、家は引き渡しの時点が完成で、その状態をなるべく長く保とうとしがちですが、家づくりの工程を一度経験していれば、家に手を加えることの心理的抵抗も薄れるうえ、やり方もわかります。
実際、クライアントセルフビルドを経験したお施主様はたいてい「大変だったけど、楽しかった。やってよかった!」と言われるそうで、今回室内ドアのすべての塗装を頑張ったK様にも大変満足いただけたとのこと。今後、何度も手を入れながら、家族とともに家も成長していくに違いありません。
この家を建てたのは
代表の建築士とアドバイザーである妻の2人で運営する、静岡・浜松市にある設計事務所です。アメリカ好きな夫婦が本土に何度も足を運んだからこそ作れるアメリカンハウスの注文住宅設計が可能です。輸入住宅独特の雰囲気を出さないよう、アメリカ本土の色使いやデザインを提供し、国内では手に入りにくい資材はアメリカから輸入。また、メンテナンスフリーな高耐久素材を使うことで、塗り替えなどのランンニングコストを抑えて安心して住まえる家造りをしています。設計から現場管理、入居後のアフターフォローまで、代表が自ら行います。