外壁リフォームで外観を憧れの北欧風スタイルに!事例で見る成功のコツ

外壁リフォームで外観を憧れの北欧風スタイルに!事例で見る成功のコツ
写真提供/Royal Building Products

外壁リフォームで憧れの北欧風スタイルの家にしてみませんか?シンプルで洗練された北欧デザインは日本の家にぴったりです。今回は、北欧風の外観を作るコツと、おしゃれな事例写真をご紹介します。

目次

日本と共通点が多い北欧の家、赤色や黄色の外壁が自然の中に映えるデザイン

北欧の家はシンプルなフォルムと美しい色使いが特徴です。
北欧の家はシンプルなフォルムと美しい色使いが特徴です。

北欧はデザインの先進国と言われています。アアルト、サーリネン、ヤコブンセン、ウェグナー、ヘニングセンなど、巨匠と呼ばれるデザイナーたちの名前を一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

またIKEAの家具をはじめとして、鮮やかなプリント柄で有名なブランドのマリメッコや、テーブルウェアのイッタラ、アラビアなど、私たちの暮らしの中にも数多くの北欧デザインを見ることができます。

こんなに人気になるのも、日本の暮らしと北欧デザインはとても相性がいいからです。北欧のシンプルで機能的な物を愛し、良い物を長く使うという精神は、日本とも共通したものですよね。

家づくりにおいても北欧と日本は似ています。北欧の家は基本的に木と土でできていて、外観デザインもとてもシンプル。外壁のカラーは伝統的な赤色をはじめ、黄色やグレー、白など様々な色が見られます。北欧の住宅は自然の中に映えるデザインをしていて、まるでおとぎ話のようなかわいらしさがあります。

スウェーデンの伝統的なコテージ。外壁の赤色は、古くから日本でも使われてきた赤色と同じものです。
スウェーデンの伝統的なコテージ。外壁の赤色は、古くから日本でも使われてきた赤色と同じものです。

実はこの赤い外壁にも日本との共通点があります。この赤色はベンガラと呼ばれる錆びた鉄の色です。ベンガラは日本でも古くから和室の壁や外壁などに使われてきました。

日本人が北欧デザインに惹かれるのは、その素晴らしさはもちろんですが、このような共通点がたくさんあるからかもしれませんね。

そんな憧れの北欧風デザインの家を外壁リフォームで作ることができます。もともと北欧のデザインと日本の家は相性がいいので、コツさえ押さえておけば、まるで輸入住宅のような雰囲気に。

もちろん、ただそのままでは周囲から浮いてしまう心配がありますので、ちょっとアレンジして日本の景色に似合う北欧風の外観デザインを目指しましょう。

外壁リフォームで北欧風の外観を作るコツはツートンカラーやグレイッシュな色使い

北欧風の外観デザインの特徴はまずシンプルであることです。無駄な物はできるだけそぎ落とし、シャープで直線的なイメージを目指しましょう。

外壁リフォームの際にはサイディングを使うと、手軽に雰囲気が出せます。北欧の住宅では縦張りが基本ですが、ラップサイディングと呼ばれる横張りでも素敵に仕上がります。

サイディングのリフォームは今ある外壁の上から重ね張りできるタイプを選べば、解体工事の手間が無いので比較的工事がラクにできます。

外壁リフォームで外観を憧れの北欧風スタイルに!事例で見る成功のコツ
樹脂サイディングのカラーバリエーション。ヘリテイジブルーやブルーグレイなど、北欧風の住まいを作るのにぴったりなラインナップ。発色がいいので美しい北欧カラーを再現できます。

サイディングの色は、北欧ならではの色使いを意識して選びましょう。北欧をイメージさせる色は、鮮やかさを少し落としたグレイッシュな色合いです。人気のグレージュ(グレー+ベージュ)や、グレイッシュブルー、もしくは濃いチャコールグレーなら日本の街並みにもよく似合い、白いモールディングと組み合わせることで洗練された北欧風の印象になります。

外壁をツートンカラーにして直線的なフォルムを強調するテクニックもあります。また北欧では自然素材もよく使われます。木調の玄関ドアや、外壁の一部をレンガ貼りにして、シックな色のサイディングと組み合わせるのも素敵です。

シンプルでスタイリッシュ!おしゃれな北欧風の外観の2つの事例

それでは日本の街並みで美しく映える北欧風の外観の家の事例写真をご紹介しましょう。

おしゃれに決めるコツは、窓サッシの周囲にアクセントを付けることです。輸入住宅の写真で、窓の周囲に大きな白い縁取りがある家をご覧になったことがある方も多いのでは?このように窓に縁取りを付けることをモールディングと言い、外観に豊かな表情を生み出してくれます。

くすんだ濃いグレーやブルーの単色でまとめるとスタイリッシュに。窓の数が多い時は、窓の飾り縁を細くするとバランスよくまとまります。
グレイッシュな濃い色の外壁を選ぶとスタイリッシュに。
窓の数が多い時は、窓の飾り縁を細くするとバランスよくまとまります。
(写真提供/Royal Building Products)

北欧だけでなく、北米などの輸入住宅でも、窓まわりのデザインが大きなポイントになっています。日本ではこのような飾り縁が付いている家は少ないので、これを取り付けるだけでも、外観のイメージが大きく変わります。

スタイリッシュに仕上げたい場合は、外壁に濃いめの色を選ぶといいでしょう。モールディングとのコントラストが美しく際立ちます。樹脂サイディングなら今ある外壁の上から重ね張りをすることができ、色褪せがほとんどなく、お手入れも簡単。美しさが長持ちしますので、いつまでも素敵な我が家でいられます。

リフォームの場合は、日本の住宅には雨戸や庇が付いていることも多いため、窓まわりにモールディングの取り付けが難しい、もしくは取り付けるとかえって鬱陶しくなってしまうことがあります。

白い縦貼りのサイディングの外壁、木目調の玄関ドア、グレイッシュなグリーンの屋根が美しい住まい。シンプルで洗練されたデザインです。((株)ホーム創建)
白い縦貼りのサイディングの外壁、木目調の玄関ドア、グレイッシュなグリーンの屋根が美しい住まい。
シンプルで洗練されたデザインです。
写真提供/(株)ホーム創建

窓をあまり強調したくない場合は、外壁に白系のサイディングを選び、雨戸や庇も白でまとめれば、スッキリとした北欧風の外観に仕上がります。

上は、外壁を白い縦張りの樹脂サイディング1色でまとめた事例です。これなら窓の形状が目立たず、シンプルでスッキリとした印象になります。また白い外壁にする場合は、このように縦張りにするのが北欧風に見せるコツです。

北欧デザインでは、モノトーンカラーと自然素材との組み合わせも定番です。こちらも木目のドアが白い外壁とマッチして、温もりのある北欧風の外観に仕上がっています。

北欧風の外観デザインは日本の住宅によく似合います。成功のポイントはシンプルで直線的なイメージとグレイッシュな色選びにあります。憧れの北欧風デザインの家を、外壁リフォームで叶えてみてくださいいね。

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著者情報

Yuu(尾間紫)のアバター Yuu(尾間紫) 一級建築士/インテリアプランナー/インテリアコーディネーター/マンションリフォームマネジャー

長年リフォーム業界の第一線で、数多くの住宅リフォームの相談、プラン設計、工事に携わってきた経験から、本当に価値あるリフォームについて皆さまにお話します。過去を繕うものではなく、未来の暮らしを創る「リライフのリフォーム」を提唱。実践的なリフォームのノウハウを、テレビや雑誌、新聞連載、講演などを通して発信中です。著書に『リフォームはこうしてやりなさい(ダイヤモンド社)』など。Webサイト「リフォームのホント・裏話」でリフォームの実践的なノウハウを公開中

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